がじまる食堂の恋（2014年 BS-TBS）

あなたが本当にそばにいたい人は　誰ですか？

沖縄県の名護を舞台に　小さな嘘と秘密を抱えた男女４人が　誤解と本心に揺られながら　次第に自分を曝け出していく・・・



平良みずほ（波瑠）　は名護の町でひとり　祖母から引き継いだ「がじまる食堂」を切り盛りしている。
ある日　道端で突然　お金を貸して欲しいと　風変わりな旅行者　城島隼人（小柳友）　に声を掛けられ　人懐っこさと強引さと変な理屈に押され　面倒を見ることになる。

その上　高校生の頃から　彼が上京した後も遠距離恋愛を続けていた　元彼の　島袋
翔太（桜田通）　がヨリを戻そうと帰郷してくる・・・

咄嗟に　その場を離れ　隼人に事情を打ち明ける・・・そして隼人は　みずほの恋人に
なりすます事を申し出る。
不審感一杯の翔太と　ぎこちない擬似カップルの　みずほと隼人　そして画家の翔太
が募集したモデルに応募してきた　竹富聖花（菅田莉子）。
それぞれが秘密を抱えた　男女４人の微妙な四角関係が始まる・・・



次第に　４人の小さな嘘と秘密が明らかになっていく中で　本当にそばにいたい人が
誰なのか・・・　温かい物語とラストへの展開にホッとします。



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大杉探偵事務所～美しき標的編～（2015年 ＷＯＷＯＷ × ＴＢＳ）

ＷＯＷＯＷとＴＢＳの共同制作で　ドラマの域を超えているドラマ　ＭＯＺＵ　のスピンオフ　大杉探偵事務所。



ドラマでは　叩き上げで熱く　無頼だが正義感が強く　不器用だが家族愛が強い　大杉良太（香川照之）。ある事件をきっかけに警察を辞め　探偵事務所を始めたが　思うように立ち行かず　閑古鳥が鳴いている。
妻の　恵子（堀内敬子）　からも離婚を切り出され　調停を行っていて　娘の　めぐみ（杉咲花）　とも微妙な間柄である。

ある日　人気女優の　白石百合（飯島直子）　と　マネージャーの　植田かなえ（片桐はいり）　からの依頼で　百合のボディーガードを引き受ける。
付き人に扮した大杉は　本物の付き人である　竹中聡美（水崎綾女）　にいいように使われながら　百合のわがままに振り回されながら　爆発や追跡から百合を守る。



警察時代からの相棒？　鳴宮（伊藤淳史）　を始め　かなえ　聡美　との掛け合いとテンポが心地よい感じです。ぶっきらぼうながら　めぐみ　に好かれたい大杉の内面や　あきれた風だが恐らくは父親が心配で慕っているであろう　めぐみ　の内面が巧妙に表現されています。

そして　次第に事件の全容が見えてくる・・・　百合が巻き込まれる芸能界の深い部分　もともとは共に女優を目指していた　百合とかなえの関係　百合を狙う犯人の目的・・・



ＭＯＺＵ　同様に　ドラマの域を超えていて　見入ってしまいました。

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空中庭園（2005年 アスミックエース）

「隠し事をしない」　というルールで暮らす4人家族の　崩壊と再生を描いたブラックコメディ。



京橋貴史（板尾創路）　　京橋絵里子（小泉京子）
京橋マナ（鈴木杏）　　　 京橋コウ（広田雅裕）

家族間で隠し事はしない　と一見幸せそうに見える京橋一家。
しかし　実はそれぞれに秘密を抱えている・・・

主の貴史は　麻子とミーナという二人の女性と関係を持っている。妻の絵里子は5年もの間SEXに応じず　浮気が先かセックスレスが先かは不明。
妻の絵里子は明るく笑顔の絶えない女性だが　引き篭もりの過去を隠し　活発で明るく　社交的な人間を演じている。

娘のマナは　毎朝元気に家を出て行くものの　学校には行かず時間をつぶし　異性交遊も盛ん。息子のコウも学校をサボりがちで　父の浮気相手とは知らずに　ミーナを家庭教師として家に連れてくる・・・



そしてある日　家族とミーナで食事をしているとき　酔ったミーナのせいで　それぞれの秘密が明らかになってしまう・・・

家庭崩壊か・・・と思わせるが　家族を思う気持ちはそれぞれが持っており　絵里子の誕生日を迎えた日　京橋一家は再生へと向かっていく。



絵里子の母親　京橋さと子（大楠道代）　　貴史の浮気相手でコウの家庭教師ミーナ（ソニン）　　マナの伊勢交友相手　森崎（勝地涼）　らのキャラクターと演技も際立っています。

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四月物語（1998年 ロックウェルアイズ）

楡野卯月（松たか子）　　　山崎先輩（田辺誠一）
北尾照子（藤井かほり）　　佐野さえ子（留美）



東京・武蔵野の大学に進学することになった　卯月　は桜の季節に　北海道旭川から上京し　アパートでの1人暮らしを始める。
高校時代から憧れている先輩　山崎　と同じ大学に通いたいという理由だけで　進学を決め　上京した卯月。

物語の中では「不純な動機」と表現されていますが　年頃の女性にとっては純粋な気持ちではないかと感じます。

アパート隣人の　何か不気味な雰囲気を醸し出している　照子　や　変な目つきで変わった性格の同級生　さよ子　も個性ある独特のキャラクターであり　松たか子　の一人舞台のような邦画のなかで　いいスパイスになっています。

憧れの先輩　山崎がバイトする本屋に頻繁に通い続け　ある時　山崎は卯月の事を思い出す



先輩と話が出来　テンションがあがっていたところ　本屋を出ると　どしゃぶりの雨・・・
傘を貸そうとする山崎に　大丈夫とこたえるが　雨は思いのほか強く　ビルの入口で雨宿り。そこへビルから出てきたおじさんが傘を差し出す。
卯月は急いで本屋へ戻り　山崎先輩に傘を借りて　おじさんに傘を返す・・・



・・・という感じのエンディングではあるが　見知らぬ都会へ引越し　初めての1人暮らしでおどおどしていた　卯月が　隣人や同級生　そして憧れの先輩と会話を交わせたことで　テンションがあがり　本来の卯月へと近づいていく・・・という表現で　感じ方でいいのかなと思います。

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おと な り（2009年 ジェイ・ストーム）

野島聡（岡田准一）　　登川七緒（麻生久美子）　　SHINGO（池内博之）
上田茜（谷村美月）　　氷室肇（岡田義徳）



スーパーモデルの　SHINGO　が友人であったことから撮影を頼まれ　世に出るきっかけとなったが　本当は人物ではなく風景を撮りたくて　カナダへ行きたい　カメラマンの聡。
花屋でアルバイトをしながら　フラワーデザイナーを目指し　フランスへの留学を控えている　七緒。

二人は東京の　音が漏れる古いアパートで　隣同士だが　一度も顔をあわせたことはない。
そんな二人はいつしか　互いの生活音に癒しを感じ始める・・・
七緒が口ずさむメロディ　レッスン中のフランス語　そして　くしゃみ・・・　また加湿器や火箸風鈴の音。聡がコーヒー豆を挽く音　キーホルダーのチェーンが揺れる音。



仕事のしがらみで　友人であるSHINGOとの関係・・・　聡は葛藤を抱える・・・
七緒は　いつも寄るコンビニ店員の　氷室　から告白され揺れるが　本当の氷室を知り深く傷ついてしまう・・・

お互いに　「音」　だけしか知らずに隣人として暮らしていた二人。「音」から　やがて人へと気持ちは魅かれていく・・・
岡田准一　と　麻生久美子　の淡々とした中での感情表現が素晴らしい邦画です。SHINGOの彼女役である　谷村美月　の演技がいいスパイスになっていますし　数年後と思われる　音声だけのエンディングも素敵な演出です。



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ナポレオンの村（2015年 TBS）

東京都の西果て　星河市神楽村　は限界集落。この集落を復興させようと赴任した　都庁でもやり手で有名な　浅井栄治（唐沢寿明）　は事なかれ主義で定時にはきっちりと帰宅する職員たちや　廃れていく村を愛しながらも　手立てがなく諦めている村人を動かそうと　あの手この手で策を講じる。



コメディ色が強く　楽しめる中にも　シリアスな窮状や　人情味溢れる感動話が盛り込まれていて　唐沢寿明　と　神楽村の廃村を目論む　星河市長：福本純也（沢村一樹）　そして　最初は市長寄りの考えであったが　次第に　浅井に引き込まれていく　お目付け役の　星河市職員：岬由香里（麻生久美子）　の交錯は楽しめます。

岬同様に　少しずつ　浅井に巻き込まれていき　それが決してよくない感情ではなく　心地よさを感じ　困惑しながらも　手を貸してしまう　星河市職員役を　ムロツヨシ　岩松了　浜野謙太　水谷果穂　らが演じています。



最初は毛嫌いし　戸惑いながらも　浅井の情熱と行動に　魅かれていく　神楽村住民は　イーッセー尾形　星田英利（ほっしゃん）　谷隼人　五月晴子　茅島成美　らが個性豊かに演じています。

浅井の後輩で　良き協力者に見えるも　何かを含んでいる感がある　経営コンサルタント：戸川真人（山本耕史）　も気になります。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（敬称略）

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インターハイ②（2015年）

近畿インターハイ最終日。



男子団体戦は　ベスト16　で惜敗となりましたが　本日は女子団体の準々決勝　そして　男子個人組手の　準決勝以降が行われました。

女子団体も　準々決勝で惜敗してしまいましたが　同校史上初の　ベスト8　でした。女子個人戦でも地元選手が　ベスト16　に入る大健闘でした。

男子個人戦は　エース選手が　なんと決勝戦まで残り　見事準優勝を勝ち取りました。

この選手は他府県からの留学組なのですが　そんなことは関係なく　選手・父兄ともに大声援を送りました。

他府県から強豪選手が多く入学する空手道部で　1人の地元選手に聞きました。
地元の選手だけであれば　彼も選手として出場できたと思われ　正直なところ　留学選手に対してどのような感情を持っているのかと・・・

インターハイの出場選手が決定するまではライバルです。正直　よからぬ気持ちを抱くこともあります。　が　決まってしまえば後は心から応援します。日本一になって欲しいと願い　そのために出来るサポートを精一杯行います・・・と　彼は答えました。

高校生の正直な気持ちではないでしょうか。それも生半可な練習ではなく　部員全員が全国制覇を目指して　想像を絶する練習をこなし　更には自主練習も行っているからこそではないでしょうか。
妬みなどもあるのでしょうが　本当の苦しみを共有しているチームメイトだからこそ　学年や先輩後輩に関係なく　拳を振り上げて応援し　我が子ではなくとも父兄ともども声を枯らして声援を送り　そして・・・涙します。

生い立ちや職業や家庭環境　また　負い目や引け目や優越感など　関係なく自分たちの代表として出場している選手たちを純粋に応援する・・・　自身の人生観に影響を受けた体験でした。



3年生はこの大会で部を去ります。来年には新たな強豪選手が入部してきます。
それぞれの選手が　メンバー入りを目指しているのですが　それだけではなく　控えになった選手から　心底応援して貰えるような選手を目指して　翌日から練習再開です。

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インターハイ（2015年）

奈良県宇陀市で開催された　近畿インターハイ空手道競技を観戦しました。



息子が所属している高校空手道部の応援に　他のご父兄と一緒に出向きました。
男子は毎年のように　ベスト８　入賞するような強豪校であり　今年こそは　ベスト４　と願っていましたが残念ながら　ベスト１６　という結果に終わりました。
全国ですから立派な結果なのですが　最後が惜敗ということもあって　主将をはじめ涙している選手・応援の部員・ご父兄も多く　涙ながらの主将のお礼あいさつは感動しました。



男子の代わりに　女子団体が同校初の　ベスト８　に残り　明日準々決勝を戦います。
5名の団体戦で　勝敗が同数であれば全体の得失点差で勝敗が決まります。自分の試合で　勝てばチームに貢献できますが　負け試合であっても　最後まで1ポイントを取りに行く姿勢や　健闘にもかかわらず思うような結果が出なかった選手・・・

チームのためにという　戦う姿勢は感動を呼びますし　教えられることが沢山あります。

また　出場　非出場選手にかかわらず　ご父兄の熱い応援にも　和　を感じます。
次こそは　我が息子も出場を・・・　と願いながら明日も精一杯応援します。

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岳－ガク－（2011年 東宝）

「岳みんなの山」で雑誌に連載され　「岳」で単行本化されているそうですが　原作を知らずに観たところ　ネット上の感想よりは面白く感動するところもありました。



主人公は　島崎三歩（小栗旬）　若くして世界の名立たる名峰を制覇した後　日本へ戻り　救助ボランティア団体に属して活動している。北アルプス山中で寝泊まりする事も多く　豊富な登山経験と知識・技術を持ち合わせ　登山者の命を守っている。



三歩と幼馴染で高校の山岳部では同期　長野県警察山岳救助隊チーフである　野田正人（佐々木蔵之介）　冷静な判断と強い責任感から　冷ややかなイメージを持たれているが　心根は熱い。

ヒロイン　椎名久美（長澤まさみ）　長野県警山岳救助隊員で　野田の部下。決して山が好きなわけではないが　山岳救助の経験を重ねるうちに　山の魅力や三歩の良さ　そして大切な使命を感じ始める。



他に　宇梶剛士　ベンガル　光石研　石黒賢　市毛良枝　渡部篤郎　が脇を固めています。

登山者や救助隊員の日常　山で起こる命を脅かす事故や遭難者と向き合う　三歩の姿勢・・・　訓練はこなしているものの　山では全く遭難者を救う事が出来なかった久美が　周囲の人たちとの交わりの中で　救助隊員としても人としても成長していく過程は　感じるものもあります。

コーヒーとバナナが好きな　三歩の三歩らしいラストシーンも頷かされます。

真剣に登山を考える人もいれば　気軽なレジャーとして考える人もいます。達成感や団結感を得るためであったり　何かを変えるために成し遂げようと挑んだりと　登山の目的も様々です。
しかし　ひとつ間違えば命を落とす危険な状況にも陥ります。実際にＴＶでも遭難者の救助が報道されていることもあります。表には出ませんが　ヘリや地元消防隊の捜索などは莫大な費用を請求されると聞きます。

なぜ　人は山に登るのか？　山の安全に尽力を尽くす人達の物語です。

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ねこタクシー（2010年 AMGエンターテイメント）

特に大掛かりでもなく　驚くストーリーや展開があるでもなく　人とのコミュニケーションが苦手で　頑張り方を忘れてしまった　1人のタクシー運転手と　猫　そして家族の　小さな小さな物語です。



家族を含め　人とのコミュニケーションが苦手な　タクシー運転手の　間瀬垣勤（カンニング竹山）　は人付き合いが原因で中学教師を退職。
40歳という年齢もあり　これといった職もなく　タクシー運転手として働いているが　成績は万年最下位で　妻の　真亜子（鶴田真由）　や　娘の　瑠璃（山下リオ）　にも期待されず　あきれられ　一日500円のお小遣いに文句も言えず　自分の居場所を失いかけていた。

そんな時　いつも1人で弁当を食べる人気のない小さな公園で　首輪に「御子神」と記された　妙な貫禄を持つ三毛猫と出会う。そして勤は知らなかったが　運転手の間では有名な　通称ねこババァこと　松本スミエ（室井滋）　宅で御子神と再会し　生後2ヶ月のコムギ　とあわせて2匹を引き取ることから物語が展開する。



家族や一部の同僚から　なんとか理解を得て　猫が同乗する　ねこタクシーとして再出発し　売上も順調に伸びていき・・・娘との距離も縮まっていく・・・
が　同僚の　丹羽仁美（芦名星）　が同じように猫を同乗させ　雑誌に取り上げられたことから　動物愛護や衛生的な観点で保険所の　宗形誠二（内藤剛志）　に目を付けられ　御子神とコムギは　タクシーに同乗できなくなる。



落ち込む　勤だが　真亜子や瑠璃とのかかわりが変化する中で　御子神とコムギを同乗させるために　資格取得と会社を巻き込むことに奔走する・・・
そして　いつしか　勤自身も変わっていく・・・



小さな小さな物語ですが　何となく伝わってきます。
ずっと　カンニング　を名乗っていて　そのことを大きく語ることもなく　亡くなった中島とのコンビにこだわり続けている　竹山だからこそ　伝わるのだと感じます。

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ふたたび swing me again （2010年 ギャガ）

舞台は神戸。　大学生の　貴島大翔（鈴木亮平）　はジャズサークルでトランペットを吹いている。ある日　父・良雄（陣内孝則）　から亡くなったと伝えられていた　祖父・健三郎（財津一郎）　が生きていることを聞かされる。
健三郎は　ハンセン病であり　香川県の大島青松園から50年ぶりに戻ってくる。



そして・・・50年前の約束を守るために　当時組んでいたジャズバンドのメンバーたちを訪ねる旅に出る。
健三郎は50年前　“COOL JAZZ QUINTETTE”　というバンドでトランペット奏者だった。当時の夢であった　神戸のジャズクラブ“SONE”　でのライブを目前に　ハンセン病が発覚し　今では考えられない　強制隔離　という処置で　当時健三郎の子を身ごもっていた　バンドのピアニスト　野田百合子（MINJI）　とも離れてしまうことになっていた。

その時の子供が　良雄であり　孫が　大翔。　残り少ない人生を　別れる際に　必ず戻ると約束した友を訪ねる旅にと　健三郎は命をかける。そして　大翔も付き合うことになる・・・



健三郎の過去　初めて会った健三郎に対する家族の反応　旧友との約束　財津一郎でなければ成立しなかったと思う作品です。



ハンセン病・・・かつての日本では　癩（らい）病　と呼ばれ　伝染力が低く　治療法も確立されているが　その外見や恐怖感からか差別的な扱いを受けることが多かったと聞きます。HIVなどもそうですが　正しい知識がないままに　その言葉だけで差別的な扱いを受けることが多いように感じます。
また　身体に障害を持った方にもそうですが　誰も望んでそうなったわけではありません。
ヘタな同情などは失礼ですし　普通に接するといっても　どこまで普通に考えればよいのか　難しく思います。私の勤務先にも障害者の方がいますし　従業員にも障害を抱える家族がいる方がいます。
必要以上な優しさや介助は不要だと思いますし　偏見を持たずに気を配って自立を支えることが大切ではないかと思います。



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なくもんか（2009年 東宝）

「これは　“泣ける喜劇”　か　“笑える悲劇”　か！？」

下町の古き良き商店街をメイン舞台に　不幸な生い立ちから　巻き返しの人生を送る兄弟と　周囲の人々とのかかわりを描く　温かい人情コメディです。



破天荒な父　下井草健太（伊原剛志）　に幼くして置き去りにされてしまった兄弟　兄・祐太（阿部サダヲ）　と　弟・祐介（瑛太）　はお互いの顔も名前も知らずに成長している。

祐太は　下町の善人通り商店街で　デリカの山ちゃん　初代店主（カンニング竹山）　に引取られ　実子のように育てられる。恩返しに祐太は　人からの頼まれごとを何一つ断らない善人となり　秘伝のソースを守り　山ちゃん　を行列のできる超人気店に成長させている。



祐介は　金城大介（塚本高史）　とコンビを組み　イケメン兄弟芸人　「金城ブラザーズ」　として大ブレイクしている。貧乏な子供時代を書いた自伝もベストセラーになったが　もちろん兄弟というのは嘘で世間にも隠している・・・　



ある日　家出してた初代店主の一人娘　徹子（竹内結子）　が　超美人になって　山ちゃん　に突然帰ってくる。初代店主の遺言を守り　祐太は徹子にプロポーズする・・・
そして　婚姻届の為に取得した戸籍謄本で　金城ブラザーズの祐介が　実の弟だと知ってしまう・・・



笑い・涙・感動・・・　色んな要素がぎっしりと詰まった作品を　個性ある俳優さんがしっかりと表現しています。脇も　片桐はいり　鈴木砂羽　高橋ジョージ　陣内孝則　光石研　いしだあゆみ　など演技派・個性派・芸人と　豊富なキャストです。

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息子へ（2015年）

君はこの春　進学と共に　育った家を出て　一人で暮らし始めますね。

これから想像もしていないような　様々な経験をすることでしょう。
楽しいこともあれば　嬉しいことも　苦しいことも　時には一人ではどうしようもないこともあるでしょう。　
その経験が糧となり　あなたを今まで以上に大きくしていきます。


18年間　生活した　家は　家族は　どうでしたか？


結婚して子供が出来て・・・　というのが普通なのでしょうが　私は「人間」を育てるということに　責任を持つ覚悟が出来ず　子供が欲しかったあなたの母親とは相当な話し合いをした上で　あなたを授かることにしました。
あなたが生まれても　私は私の生活を乱されることを嫌い　あなたとあなたの母親にとっては　決して良い父親ではなかったでしょう。

18年の中で　私があなたにしてあげられたことは　唯一　あなたの「名前」を付けたことです。　
あなたが生まれたときに　考えて　考えて　考えて　一生の中でこれほど考える事はないだろうというくらい　考え抜いて　名前を付けました。


それだけは　私が誇れる　「あなたにしてあげられたこと」　です。


子供を持つということは　楽しいことばかりではありません。　心配な事ばかりですし　当然お金も自由にはならなくなります。　気が気でないことも沢山ありましたし　これからもそれは続くでしょう。

あなたは　男の子　ですから　地元を離れてしまえば滅多に　会うこともないでしょうし　会ってもそれほどの会話もないでしょう。

あなたは　あなた自身が決めた道を　これから進みます。　
あなたを認めてくれる人もいれば　そうではない人もいます。　仲間も出来れば　反目する関係も出来ます。
喜びや楽しみも数多くありますが　悲しみや苦しみ　そして　悔しさも　沢山経験するでしょう。

あなたには　幼少のころから　「強くなれ」　と伝えてきました。それは　腕っ節が強いとか　習っていた武道で強くなれということではなく　「人」　として強くなって欲しいという願いです。


男に生まれたからには男らしく生きて欲しい。

そんな願いを込めて　あなたの名前を付けました。

いかなる時でも　名前のように　「男らしく」「強く」　生きてください。

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東京ゴミ女（2000年 シネロケット）

普通といえば普通・・・　　　異常といえば異常・・・
好きな異性への愛情が　ストーカー　という歪んだ形になってしまった　みゆき（中村麻美）。同じマンションの男性　が出す　ゴミ　を夜な夜な持ち帰りあさっている。　彼の好みを知るために同じ煙草を吸い　ゴミの中の吸殻や　カップ麺の空容器　空き缶などをコレクションしている。
事が終わったコンドームは叩きつけ　エロ本（懐かしい）はモデルのポーズを真似る・・・など　嫉妬と彼好みへの探究心がソフトに表現されています。



ある日　ゴミの中から履歴書を発見し　男性が　ミュージシャン　ヨシノリ（鈴木一真）　だと知る。　彼のライヴに出掛け　一夜の恋が実る・・・　が　ヨシノリは全てを知っていた・・・。

ストーカーといえばネガティブでダーティな暗いイメージですが　この映画の　みゆき（中村麻美）　は理解できる女性も多いのではないでしょうか？
想いを告げたくても言えず　でも彼のことは全て知りたい・・・独り占めしたい・・・　といった女性の心理を　それほどの　ドロドロ感　もなく表現しています。



2000年の作品なのですが　昭和感満載の情景であり　喫茶店の　マスター（田口トモロヲ）　が　ロリコン　というコアなカミングアウトも　さらっとながされています。
ウェイトレスの同僚　京子（柴咲コウ）　との掛け合いや　喫茶店の常連客との　会話がテンポ良く　プッと吹き出すようなコミカルさもあり　懐かしくもあり　シンプルながら楽しめました。
京子（柴咲コウ）のあっけらかんとした　SEX好きな役どころも　以外で面白いです。



16～17才の頃　どきどき　しながら始めて１人で入った喫茶店もこんな感じだったなぁ・・・

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愛のむきだし（2009年 ファントムフィルム）

ＴＶドラマ　「それでも、生きてゆく」　で遅ればせながら　満島ひかり　を知り　演技力に驚いていたところ　Ｗｏｍaｎ　で完全にハマってしまいました。
更に　ポカリスエットのＣＭをユーチューブで見て・・・　息子が大学受験だったことも重なってか　一人で涙してしまいました。
そんな時期に　ＴSＵＴＡＹＡ　で目にした　「満島ひかりが世に出た作品！」という手書きＰＯＰに誘われて観たのが　愛のむきだし　です。



園子温監督の作品も初めてだと思います。個性的な世界観で　好き嫌いがはっきりと分かれるような気がします。
幼い頃に母を亡くしたが　テツという　神父（渡部篤郎）と仲良く暮らす　ユウ（西島隆弘）。　母の面影を胸に理想の女性像　マリア　に出会う日を思っていたところ　テツが突然現れた　サオリ（渡辺真起子）　に心を奪われることから穏やかな生活が怒涛のごとく変化していきます。　が　長くは続かず　サオリ　に去られた　テツ　はおかしくなってしまい　ユウ　に日々懺悔を求めます。懺悔を行う為に　ユウ　は様々な悪さ（時には犯罪）に手を染めます。悪さの中でも　盗撮　だけは懺悔しても許されなかったが　それが　テツ　の愛だと感じた　ユウ　はエスカレートしていく・・・。
盗撮仲間との賭けに負け　女装してナンパする際に　ヨーコ（満島ひかり）　と出会うが　女装していた為　サソリという女性としてヨーコに愛されてしまう。
テツ　と別れた　サオリ　が　ヨーコ　を子供として連れ戻り　テツ　と再婚する事で　ユウ　と　ヨーコ　は義兄妹になってしまう。しかも・・・サソリ（女装している時のユウ）のことを愛したまま・・・





そこから　世間を賑わせ　狂信的に信者を増やし営利を貪る新興宗教団体“ゼロ教会”の右腕　コイケ（安藤サクラ）　が　テツ達一家を掻き乱し　入信してしまった家族を取り戻すために　ユウ　は奮闘する。
親からの愛が歪んでいるためか　その愛を穴埋めするために　変態行為　暴力　宗教などに向かっている。　そのため　盗撮　レズ　勃起　自慰行為　などのキーワードがたびたび登場する。
感動的なシーンもあり　展開も目まぐるしく変わり　見所はあるのだが・・・　これが園子温ワールドなのか・・・　私には　伝えたいことが分かり難い邦画でした。2枚組で3時間57分という長編ですが時間は気になりませんでした。
実話をもとに　というストーリーで面白かった実話に思いついたことを色々盛ってみた　　という印象で　ハチャメチャ感が強く残りました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（敬称略）

タグ：満島ひかり 邦画 愛のむきだし 園子温