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それでも、生きてゆく(2011年 フジテレビ) [哀]

フジテレビのドラマなのですが ドラマどころか 脚本もキャストも何もかもが圧倒的なクオリティで 映画でもこれほどの作品はなかなか見あたりません。

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幼女殺人事件の被害者家族と加害者家族を描いた ヒューマンサスペンスです。
被害者家族は 殺された少女の父親で 釣船屋を営む 深見達彦(柄本明)。娘が殺されたことに対する達彦の言動が原因で離婚し 次男である 深見耕平(田中圭) の婿養子先で暮らしながら 興信所などを使い 加害者家族への嫌がらせを生きがいとしている 野本(深見)響子(大竹しのぶ) そして少女の兄であり 殺害犯の親友でもある 深見洋貴(瑛太) 達彦と釣船屋を営みながら 妹を守れなかった自責の念を持ち 親友であった犯人に復讐心を抱く。

加害者家族には 殺害犯の父親で 事件を機に大手企業の退職を余儀なくされ 職と住居を転々としながら 世間の嫌がらせから家族を守ろうとする寡黙な 三崎駿輔(時任三郎) 駿輔の妻であり同居してはいるが 子供たちを世間から守るために旧姓を名乗っている 遠山(三崎)隆美(風吹ジュン) 親友の妹を殺害した犯人だが 未成年だったことから刑に服さず 少年院を出て名前を変え 保護司がいる果樹園に住み込みで働いていて 現在でも幼児に異常な感情があり 苦しんでいる 雨宮健二こと三崎文哉(風間俊介) 事件後に生まれたため 加害者の家族という意識も薄く 世間や深見家に対して自分が被害者だと感じている雨宮健二こと三崎文哉の妹 遠山(三崎)灯里(福田麻由子) そして殺害犯 文哉の妹であり 兄の犯した罪で過酷な現実を生きている 遠山(三崎)双葉(満島ひかり)。

これだけのキャストでもドラマの枠を超えているのですが 他にも 段田安則 小野武彦 倉科カナ などが脇を固めています。

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原作がなく オリジナルストーリーということにも驚きます。未成年による幼女殺人。しかも犯人は幼女の親友・・・ そしてその家族にスポットを当てた 非常に重たい内容なのですが 脚本が素晴らしく引き込まれます。

誰しも犯罪者を作ろうと 子供を授かり育てるわけではありません。しかし親の思いとは裏腹に犯罪を犯してしまう人間が作られることもあります。完全な悪人もいれば 魔がさす カッとなり分別が付かなくなる などの理由もあり 文哉のように精神疾患的な場合もあります。しかしそれは加害者側の事情であり 被害者には何の罪もなく 被害者家族からすれば絶対に許せることではなく 整理のつけどころを探そうにも 見つかりません。

両家族の 葛藤 後悔 懺悔 反省 遺恨 恐怖 憎悪 などの感情から 愛情 まで 素晴らしい役者さんたちが 身震いしながら引き込まれるような迫力で演じていて 全話の平均視聴率9.3%とは考えられない必見の作品です。

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