8月のクリスマス（2005年 ショウゲート）

地方の小さな町　狭い生活範囲で起こる　ありふれた日常と　不治の病に侵されながらも現実を受け入れ　残された時間に特別なことをするわけでもなく　日常を全うしようとする主人公　鈴木寿俊（山崎まさよし）。



父親の跡を継いだ写真館に　お客として現れた小学校の臨時教員　高橋由紀子（関めぐみ）。一回り以上年下で　奔放な雰囲気ながら　女性らしい可愛さと愛嬌を醸し出す　由紀子に寿俊は魅かれていく・・・　が自身の生命が残り僅かなことを知る寿俊は　思いを表すこともなく　由紀子の想いにも応えることのないように自分自身を抑制する。

寿俊の病を知りながらも　やり切れなさを噛み殺し　普通の日常を過ごそうとしている父親　鈴木雅俊役に　井川比佐志。　自身の夫と子供もいるが　兄である寿俊と父親を気遣っている　妹の純子役には　西田尚美。
かつての寿俊の恋人であり　純子の友人でもある　佳苗（戸田菜穂）。彼女は嫁ぎ先で幸せとは言えず　郷里に戻って来ている。



韓国映画のリメイクで　切なくも純情な　淡い恋を　シンプルに描いています。舞台となる写真館も現在では見られないであろう　懐かしい趣で　小学校や街の商店街も　古き良き昭和を思い出します。
また　この雰囲気にピッタリのキャスティング　山崎まさよし。映画に出演していたことは初めて知りましたが　楽曲同様に独特の世界観を感じさせてくれます。



寿俊と由紀子　の心情の移り変わり・・・お互いを思いやる優しさ・・・可愛らしい少しのジェラシー・・・　
さりげない　ひとつひとつのシーンが　とてもあったかい気持ちにさせてくれる作品です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（敬称略）

タグ：8月のクリスマス 山崎まさよし 関めぐみ 写真館